Interview 一問一答インタビュー
とある雨上がりの午後、神戸が一望できるカフェにて。
堀内氏はシャツにジーンズという春らしいスタイルで登場した。
「おはよう！」と響きのいい声を発しながら。
いつ聞いてもいい声だな、と思っていると、「甘いものが食べたいね」とあんみつを注文。
「抹茶アイスあんみつ」をオーダーしたのだが「アイスはバニラに変えてほしいな」と ちょっとわがままを追加。
店員さんはいつものことなのか、快く笑顔で応対していた。
甘いものが好きなのかぁ･･･イメージにないなぁと思いつつ、インタビューを始めることに。
- デビューのきっかけは、スカウトということですが。
- 「そうだよ。ちょうど僕が蜷川幸雄さんの演出助手をしていた時に、TBSのプロデューサーに声をかけられ、『わが愛』に出ることになっちゃって。僕としては、みんなで作り上げる仕事に魅力を感じていたけど、まさか自分が表舞台にでるなんて思ってもみなかったんだけどね。」
- 妖しい怪しい役どころが印象に強いですが、ご自身、印象に残っている役はありますか。
- 「デビュー作は、兄嫁にほのかな思慕の情を抱く一高生で、けっこう好青年の役だったんだけど、25,6才の時だったかな、曽野綾子さん原作の「虚構の家」（*1974年のベストセラーとなり、ドラマ化も同年にされた作品）という作品にでたんです。僕はサイダーがないと勉強がはかどらないと思い込んでいる受験生の役で、ある日、そのサイダーが切れていて、雨の中母親にサイダーを買いにいかせるんだけど、そのとき母親が交通事故で亡くなってしまうという場面があってね。
その回の放送の後ぐらいに、たまたま喫茶店にひとりで入ったんだけど、僕がまだ何も注文していないのに、いきなりウエイトレスの人が近づいてきて、「サイダーはありませんよ」とせめるように言い捨てたんだよ。 それが、「あっ、TVの役柄のイメージって、すごい影響力なんだなぁ」って実感した瞬間だったね。それ以来、なぜか屈折した役柄に魅力を覚えてしまって（笑） - 俳優になってよかったことは。
- 「出会うはずのない人たちとの出会いかな。」
- あこがれの俳優さんはいますか。
- 高倉健さん。オトコっぽさにあこがれてたね。僕は子どもの頃から、きれいだとかかわいいとか言われて来て、それがコンプレックスだったね。男っぽい骨っぽい風貌になりたいってずっと思ってたから。」
- 今後やってみたい役などありますか。
- 「そうだな、忠臣蔵の吉良上野介なんかやってみたいね。似合いそうでしょ？（笑）」
- 子どもの頃のことについても少しお伺いしてみたいのですが、まず、なりたかった職業とかはありましたか。
- 「中学校くらいまでは、教師か考古学者になりたかったね。高校くらいからは、革命家にあこがれてたよ。けっこう本気で、この日本を変えなくちゃ！ってね（笑）」
- 得意な学科はなんでしたか。
- 「図画工作っていうのかな、美術全般に。」
- クラブとかは入ってましたか。
- 「サッカー部とバスケット部。みんな、なよっとした役のイメージに惑わされてるかもしれないけど（笑）こう見えても運動も得意なんですよ！」
- 次に日常生活について少しお伺いしてみたいのですが、今一番リラックスすること、楽しい時間といったらどんな時ですか。
- 「庭でぼーっとしてるときかなぁ。野鳥を眺めたり。犬と遊んだり。
僕が住んでるところって小高い山の上なんで、庭先にいろんな鳥たちがやってくるんだ。双眼鏡で眺めたりもしますよ。とうとう鳥類図鑑もかっちゃったくらい、ちょっとはまり中です。おじいさんっぽいかな？（笑）
あと、車の運転も好きだね。ひとりでドライブもいいし、誰かと一緒に楽しくでもね！（*この後、「すずめっていろんな種類がいるって知ってる？」から始まって、しばし鳥話三昧となりましが（＾＾；よっぽど好きなんですね。書面都合により割愛します） - 好きな食べ物、きらいな食べ物は。
- 「好き嫌いはほとんどないよ！なんでも食べるほうです。お酒は飲めるけど一切飲まない。その訳は 秘密」
- では、最後の晩餐には何が食べたいですか
- 「梅干！（*これだけは即答でした）僕梅干大好きで、ご飯とでもおにぎりにいれてでも、最後はそれが食べたいなぁ。後はおいしい日本茶がついてればパーフェクト!
いろいろおいしい梅干があると聞いては探し求めてるんだ。でも、母のつけてくれた手づくりが一番だったな。まだそれをこえる味にはであえてないなァー。」 - ご自分でお料理なんか作られますか。
- 「料理は一応得意ですよ。子どもの頃は母が自宅で料理の先生をしていたので、それをみて育ったもので。今はほとんど作ることはないですが。」
- ご自分で考える長所と短所は。
- 「長所はポジティブ、逆境が好き。短所はあきっぽいところ、かな。」
- 毎日することはありますか。
- 「特にこれといってないけど、毎朝晩コップ一杯の水は飲むかな。それ以外でも、水は常に補給してる感じだね。」
- 朝食はパン派？ご飯派？
- 「朝はたいていパンだね。子どもの頃に家の近くにパン工場があってね、毎朝食パンを半斤買いに行くのが僕の役目だったんだ。それがすごくおいしいパンでさ。だから今でもパンは好きだね。神戸にきてうれしかったことに、どこもパンがおいしいんだよ。」
- 好きな映画はありますか。
- 「ヨーロッパ映画が好きだね。
お勧めは、ヴィットリオ・デ・シーカ監督の「ミラノの奇跡」。（*1951年・イタリア映画）
あと女優さんではジーン・セバーグが好きだね。」（*フランス人女優。「勝手にしやがれ」、「悲しみよこんにちは」などに出演） - よく読む読み物などはありますか。
- 「活字は全般に好きだね。新聞でもチラシでも。本では、最近読んだ、桐野夏生さんのがおもしろかったな。」
- ご自分でも何か書いてみたいと思われているとか。
- 「実はいま小説を書こうかと思ってるんだよ。「何がなんでもくびったけ」ってタイトルで。タイトルだけ先行中で、あとはまだ僕の頭の中なんだけどね（笑）できあがったらWeb小説としてでも発表しようかな？読んでくれる人いるかな。」
- 時間ができたら行ってみたい国はどこですか。
- 「南の島に行ってきれいな夕日を見たいね。あとオーロラは一度見てみたいね。」
- さぞおモテになったであろう堀内さんに恋愛についてもすこしお伺いしてみたいのですが、初恋はいつですか。
- 「幼稚園の時。先生に。」（＊やはり早かった（＾＾；）
- 好きなタイプの女性は。
- 「気の強い人。」
- どのくらいモテたんですか。
- 「3、4歳の頃には近所の奥さん方からもてはやされ、中学に入れば先輩から、高校に入れば他校からと（男子校だったので）、毎日ラブレターをもらう日々だったよ。俳優になってあんまりモテなくなったね（笑）」
- では、最後に、東京に生まれ育って30年、神戸に移って20数年、どちらが好きですか。
- 「思い出は東京にもたくさんあるけど、やっぱり神戸が好きだね。
いいとこいろいろあるけど、海があるのが一番かな。日常生活に海があるんだよ。一番好きなあきない風景だね。思い切って移り住んでほんとよかったと思ってるよ。仕事は大変になったけどね。今はがんばって東京通勤してる！だから応援よろしく（笑）」
